●HOME > 成功するしくみ > 第9回 成功するリノベーション
最近、「リノベーション」と言う言葉をよく聞きます(使います)。
ネットで調べると、
「リノベーションとは、既存の建物に大規模な改修工事を行い、
用途や機能を変更して性能を向上させたり価値を高めたりすること。
建物の経年にともない、時代に合わなくなった機能や性能を、
建て替えずに、時代の変化にあわせて新築時の機能・性能以上に向上させること。具体的には、耐震性や防火安全性確保し、耐久性を向上させる、
冷暖房費などのエネルギー節約のため、IT化など変化する建築機能の
対応・向上のために行われる。
外壁の補修、建具や窓枠の取り換え、間取り変更、
給排水設備更新、冷暖房換気設備の更新などを行う。」
と、書かれています。
リフォームと、リノベーションと、どう、何が 違うの・・・
なんて聞かれます。
私の中での「リノベーション」とは、
建物の資産価値を最大限に高めるリフォームの事を言います。
1000万円の価値の建物を500万円かけてリフォームすると、
2000万円の建物価値になるような事を、リノベーションと呼んでいます。
しかし、素人には出来ません。
素人考えでリフォームをして、リノベーションと自己満足してしまってたり、
無駄に費用をかけて、リノベーションと自己満足している方もいます。
つまり、1000万円の価値の建物を500万円かけてリフォームしても、
1200万円の建物価値にしかならない場合は、リノベーションと呼べません。
(工事前の建物価値+工事費)が工事後の建物価値を上回らなくてはなりません。
(あくまで、私の中では。)
まず、私の中でリノベーションと呼べるレベルの工事をするには、
不可能な建物も多数あります。
これは、工事を依頼される側に、きちんと伝えます。
「建替えるか、売って引っ越しなさい。」と・・・
その分かれ目は、10〜30年後までを見越して、近隣や地域のリサーチ、
土地の路線価、用途、目的、家族構成まで考えての判断です。
私も商売で工務店をやっていますから、お客様の希望は聞きますが、
失敗しないように、ある程度の提案は致します。
(たいがいのお客様は自分のしたい様に言い、プロの意見は聞き入れません。)
お客様の言われるままに工事をされる会社もあるでしょうが、
お客様は工事に関しては素人です。今の事しか考えておられません。
私は、お客様から工事の相談を受けると、まず全部、最後まで一通り聞きます。
聞きながら、「10年後には子供が大きくなっているのに、それでは・・・」
「新婚さんなのに、子供を作らないつもりなのかなぁ」
「おじいちゃん、おばあちゃんはどうするの・・・」
なんて、考えます。
そこから、お客様の意見をひっくり返していきます。
素直に、「なるほど・・・」という人と、
むきになって、「これは私の建物(私のお金)だから、私のやりたい様に!」と、
2パターンに分かれます。
後者の方は、「自己満足で無駄リフォーム」になりがちです。
現在の世の中、何が起こるか解りません。
離婚、死、破産、地震、会社倒産・・・万が一も考えて、工事すれば、
私の言うリノベーション(損をしない工事)を進めます。
「安くで、もっと安くで!」と言うお客様も多いですが、
1000万円(資産価値)+200万円(工事費)=1000万円(工事後の資産価値)
よりも
1000万円(資産価値)+500万円(工事費)=2000万円(工事後の資産価値)
を、お客様に提案しても、
200万円(工事費)を選ぶ方がほとんどです。
そして失敗しない為のアドバイスとして、建築にも流行があります。
10年前の建物は古く見えるのは、年月が経って古く感じるだけではありません。
流行も関係して、古く見えるのです。
流行を意識して建てられた建物は、10年経っても、掃除さえ出来ていれば
3〜5前くらいの建物には見えます。
流行に敏感なのは、ルイヴィトン や マクドナルド。
半年から1年に一度は改装工事を行っています。
だから、お店の雰囲気がいつも新鮮で、流行る(繁盛する)のです。
そして、少々 高値でも、商品を購入したくなるのです。
(ルイヴィトンが、古臭い店構えだと購買意識が薄れるでしょ。)
失敗しない工事をする為には、趣味やセンスの合う、
工事のプロの意見も取り入れましょう。(教えてもらいましょう。)
中には高い工事費を支払って、資産価値を下げている方もいらっしゃいますよ。