モールテックスとは
「モールテックス」とは、コンクリート、モルタルが進化した新たな素材(左官塗材)をイメージしてください。
モールテックスとは特殊建材を製造しているベルギーのBELL社が開発した材料です。
モールテックスの特性は水を通さず、セメントの質感を持ちながら曲げやたわみに非常に強いのです。
1、2mm程度の薄塗りでコンクリートの約5、6倍の強度があり角や表面の削れが発生しにくい製品です。
また、吸着や接着の問題もなくあらゆる材質に塗り付けられます。
デザイン的に風合いを変えたいときに使うカラークリートなども基本的には同じでが、
MORTEXは他に類を見ない吸着性と耐久性、柔軟性を兼ね揃えた「デザインコンクリート」をうす塗りで作れる仕上モルタルです。
用途は無限で、ほぼどんな下地にも処理することができる為、お風呂や階段、洗面、キッチンなどにも使用することができます。
また、タイルの上からも施工することができる為、タイルを除去せずにモルタルの風合いをふくることも可能です。
建物の構造上の制約が許す限り、シームレスな空間を演出することが可能なのです。
モールテックスの特徴
モールテックスは高い機能性を併せ持った左官塗材です。屋内外を問わず、水を通さない薄く強靭な仕上げ層をつくることができるのが特徴です。
■ セメントの質感に仕上げることができる。
■ 大理石調のような鉱物性の表情に仕上げることができる。
■ 1,2mm程度の薄塗りでコンクリートの約5、6倍の強度がある。
■ 曲げ・たわみに対して非常に強い。
■ 表面強度があり、削れ・剥がれない。
■ 角の欠けや表面の削れがない。
■ 防水性、通気性にも優れている。
■ 下地はコンクリートももちろん、木材、タイル、ガラス、金属などあらゆる材質に塗り付けできる。
コンクリート調、セメントの質感、大理石調のような鉱物性の表情に仕上げることができるのに、曲げ・たわみに対して非常に強靭性で表面強度があり、削れ・剥がれるということがありません。 従来のモルタルではありがちだった角の欠けや表面の削れがまったく発生しません。
柔軟性があるのでモールテックス自体は割れずに曲がったり伸びたりします。モールテックスが割れることがあれば、下地自体が大きく割れたり伸縮したということです。また、防水性、通気性にも優れているのも大きな特徴です。
下地はコンクリートももちろん、木材、タイル、ガラス、金属などあらゆる材質に塗り付けるのがモールテックスの特徴です。
モールテックスのカタログ
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MORTEX CATALOG
MORTEX COLOR CHART
モールテックスの値段・価格
モールテックスの価格については施工単価が非常に高額というイメージが多く、沢山のお問い合わせをいただくのですが、金額を聞いてから断念されることが多いです。
モールテックスの材料自体はそこまで高くないのですが、最低3層塗るため手間と日数がかかります。
平面に施工する場合 | ¥15,000/㎡〜¥20,000/㎡ |
湾曲していたり、出入りずみがある場所 | ¥20,000/㎡〜¥25,000/㎡ |
モールテックスの価格の目安は上記を参照してください。
施工価格は施工面が大きく平面に近いと割安ですが、什器やカウンターなど出隅、入隅が多いとモールテックスの施工価格は上記以上に費用が追加されてしまう場合があります。
特に、シンボリックな場所限定でお考えいただければ決して高くはないと思います。
期待を上回るクウォリティーを見せつけてくれる施工方法となっています。
モールテックスの施工技術者
当社ではモールテックスの施工認定技術者の立ち会いをもとにモールテックスの施工勉強会を定期的に開催しております。
モールテックスの施工勉強会は、マスコミにも取り上げられています。
当社で行った2019年のモールテックスの施工勉強会では2名の左官職人さんが確かなモールテックスの施工の技術を取得されました。
2020年には4名の左官職人さんが確かなモールテックスの施工技術の施工の技術を取得されました。
当社では専属のモールテックス専門の高い技術を持った左官職人さんが沢山いますので、モールテックスの事はお気軽にお問合せください。
モールテックスの施工エリアは関西一円・京都府・滋賀県・奈良県・大阪府・兵庫県・三重県・和歌山県です。
モールテックスを床に
床、階段など強度を必要とする場所、浴室などの防水性能を必要とする面のモールテックス1mm厚を2層塗り重ねます。
1層目の完全乾燥に7~8時間
2層目塗布乾燥時間が8~24時間
2層目が完全に乾き切る前に仕上げ塗りをします。
48時間乾燥させた後、研磨や汚れ保護剤を塗布します。
床面のモールテックス施工は結構、大変な作業なのです。
モールテックスは強靭な表面強度をわずか2~3mmの膜厚で実現しますのでガレージなどでも使用可能です。
タイルの上からも施工することができる為、タイルを除去せずにモルタルの風合いをふくることも可能です。
現状の床に直接モールテックスを塗ることが出来るという事は、リフォームの際に解体、下地の材料費や施工、廃材処分などの手間と費用が抑えられるので床材を張替えるよりも、逆にモールテックスを塗る方が安価に出来る場合もあります。
モールテックスを水周りに
水周りへのモールテックスの使用は防水性に優れているので非常に安心して使えます。
下地はコンクリートももちろん、木材、タイル、ガラス、金属などあらゆる材質に塗り付けでき、水を通さず、水に溶けませんので簡易防水膜として使用可能です。
また、大理石調のような鉱物性の表面に仕上げることができるので高級感を味わえるのもメリットです。
タイルの上など現状の状態から直接モールテックスを塗れるという事は、リフォームの際に解体、下地の材料費や施工、廃材処分などの手間と費用が抑えられるのでタイルを張替えるよりも、逆にモールテックスを塗る方が安価に出来る場合もあります。
モールテックスをテーブルに
モールテックスはコンクリート調だけでなく、大理石調のような鉱物性の表面に仕上げることができるので高級感のあるテーブルが簡単に作れてしまいます。
更にモールテックスの使用は防水性に優れているので非常に安心してテーブルを使うことが出来ます。
現状のテーブルにモールテックスを使用したり、傷の付いたテーブルの表面をモールテックスにしたり、オリジナルのテーブルをモールテックス塗りにしたり、色々な用途があります。
モールテックス 下地
モールテックスを塗り付ける下地は、コンクリートももちろん、鉱物下地、木材、家具、タイル、ガラス、金属、スタイロフォーム、メラミン、プラスチック、ビニールクロス、石膏ボード(通常石膏ボード、防水加工された石膏ボードも)などあらゆる材質の下地に強力に接着するのがモールテックスの特徴です。
モールテックスは柔軟性があるので曲がったり伸びたりしますが、下地が大きく動いたり、割れたり、曲がってしまうとモールテックス自体も歪みますが、コンクリートや塗装の何倍もひび割れ、角の欠け、動きには強い素材です。
モールテックス自体が乾く時にひび割れたり、大きく動いたりする事はありません。
また、モルタルのような「ヒキ」がなく、モールテックスの乾燥で割れる事もありません。多少の下地の撓みには追従する柔軟性がありますが、下地の構造的な動きには大きな動きには注意が必要です。
下地が何種類かの違う素材で構成されている場合には、各素材の接着状況、ジョイントの状況を十分、検査、吟味してください(例えば各タイルの接着状況など)。モールテックス塗布時に、各種類の下地が、各々異なる収縮、膨張を起こし、おのおのが異なる表面張力の影響を受けることで、膜の亀裂を引き起こす原因となることがあります。
それを避ける為に下記のような方策をとる必要があります。
■ ネットや寒冷紗を下地の継ぎ目に被せるように貼って下地同士の動きを止める。
■ モールテックスカラーの一層目のテクニカルレイヤー内部全体にネットを埋め込む。
■ 各コーナー部にモルタル用の繊維性防水シートを接着する。
■ 下地の水平方向の亀裂の動きを吸収する、厚さ 1,5〜3mm 程度の防水性ポリエチレンシート(例:シェルター社製 DITRA25)を下地全面に貼る。
モールテックスの施工が成功する為には、まず下地が安定していることが必要条件です。
モールテックスの汚れ防止剤について
モールテックスは、その膜自身が水を通さず優れた耐久性があり、天然石の表面のようですが、様々な生活の汚れを防止する必要があります。
モールテックスの汚れ防止剤
ニス「ピピュール(BIPUR)」
皮膜によって保護された表面には、中性洗剤による洗浄が最良です。
オイル(OIL MORTEX)
天然由来成分の汚れ防止剤が施された表面では、酸性成分や油などで染みにならないよう、
より慎重で定期的な手入れが求められます。
ワックス(BEAL WAX)
天然由来成分の汚れ防止剤が施された表面では、酸性成分や油などで染みにならないよう、
より慎重で定期的な手入れが求められます。
日々の手入れ
日々の手入れには、中性洗剤(強力な洗浄成分を含まないもの)を加えた水、例えば1リットル程度のぬるま湯にフィニッシュSA(FINISH SA)を1~2さじ加え、よく溶かした後、スポンジや布巾で拭き掃除するのみで十分です。
さらに加えて、モールテックスの膜に「滋養を与える」意味で、オイル(OIL MORTEX)、ワックス(BEAL WAX)を定期的かつ継続的にウエスや刷毛、ローラーなどで軽く浸透させ続けることをお勧めします。
モールテックスの施工作業の手順
床、階段など強度を必要とする場所、浴室などの防水性能を必要とする面は、テクニカルレイヤー1mm厚を2層塗り重ねます。
※リビングの壁や天井、機能性(強度や防水など)を求めない面の施工には、テクニカルレイヤーを1層塗り、最後にフレスコ塗りで仕上げることも可能です。
下地と準備
施工される下地は、埃や油性分が取り除かれ、液体や粉などが付着されていない清潔な状態に準備されなければなりません。施工中、或はその前後は、凍結させず、常に乾燥された状態に保たれなけばなりません。
モールテックスには硬化の為に必要な適量の水分が含まれています。塗布の際、下地の吸水率が、面の至る所で均一になる為に、接着を助けるプライマー、レジデュール(RESIDUR)を稀釈せずに塗布します。ガラスや光沢のあるタイルなど、吸水しない、滑らかな光沢面には、表面を少しサンダーなどで荒らした後、レジパクト G(RESIPACT G)を塗布してください。塗布後、6から8時間乾燥(下地の多孔質の度合いや現場の状況を考慮しつつ時間を決定)させ、モールテックスカラー2-N を塗布します。
モールテックスがすでに塗布されている面に、さらにモールテックスを重ね塗りする場合には、プライマーは必要ありません。
通気の悪く、湿度の高い場所で施工される際、作業中に表面に結露が付着する場合があるので、重ね塗りの作業に入る前に、スポンジ等で余分な水分を拭き取ってください。
モールテックスのつや出し
モールテックスの研磨、つや出しには、作業施工後48時間乾燥させた後、 番から150番の目の粗さのサンドペーパーで表面を研磨し、艶を出す事ができます。
注意:サンドペーパーを強くかけすぎると、テクニカルレイヤーを傷つけ、性能に支障を及ぼす恐れがありますのでご注意ください。
モールテックスのひび割れについて
モールテックス自体は柔軟性があるので、ひび割れする事はありません。
但し、多数の現場を経験していると「モールテックスがひび割れた」という事が一度だけありました。
その現場に行ってみると確かにモールテックスがひび割れしています。
しかし、原因はモールテックス自体が原因でひび割れしているのとは違い、モールテックスを塗った下地が動いてモールテックスの伸びの限界を超えていた状態でした。
要するに、下地自体が大きく動いて伸縮したということです。
当社で施工した下地ではなかったのですが、下地が悪かった事が原因によるモールテックスのひび割れでした。
左官職人さんは勉強会で技術を取得し、日々、材料や素材、塗り方地など様々な研究をしています。
様々な現場でのモールテックスの施工の経験を経た左官職人さんでも、下地が悪ければ予想外にひび割れしてしまうことがあります。
モールテックスが、ひび割れしないようにするには下地が動かないようにするのが完全な対策です。
モールテックスの施工の材料
モールテックスの施工に必要な材料は
下地用 | 樹性硬化剤 |
1層目 | モールテックス・カラー |
2層目 | モールテックステクニカルレイヤー |
仕上げ | 研磨や汚れ保護剤のオイル・モールテックス |
最低でも上記の4点が必要です。
モールテックス 販売
モールテックスのみの販売はしておりません。
こちらはAmazonでのモールテックスの販売です。
しかし、
モールテックスの施工には高度な技術が必要なので、勉強会でモールテックスの施工の技術を取得した確かな左官職人さんに必ず依頼するべきです。
ご自身で施工されて、失敗されてからご依頼いただいても無駄な費用が掛かってしまいます。
モールテックスをDIYで施工されようとお考えの方は甘く考えずに、当社にお任せください。
モールテックスのDIY
モールテックスをDIYしたいと考えている人も多いようですが、はっきり言ってオススメ出来ません。
モールテックスの施工には高度な技術が必要なので、プロの左官職人さんでも勉強会を受けてモールテックスの施工の技術を取得しているのに、素人の方がDIYで出来るほど甘いものではありません。
リフォームなどの工事現場でプロの左官職人さんが簡単そうにモールテックスの施工をしているのは技術を取得しているからであって、DIYとは訳が違います。
時間と労力とお金を無駄にしたくなければDIYは行わずに、勉強会でモールテックスの施工の技術を取得した確かな左官職人さんに必ず依頼するべきです。