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私達と借家。

約5年前の話です。
ちょうど結婚する事が決まり、新居を探していた私達。探したい物件は借家でした。なぜなら、猫が居たからです。
今ほどペット可の物件もなく、また賃貸となると尚更少なくない…という事で、オーナーさんに直接交渉出来るであろう、借家を探そう、という話になったのです。
でも、大きな不動産屋さんには、なかなか借家の情報はなく、あったとしても私達が二人で暮らすには、ちょっと大きすぎるような借家ばかり…。そして、それらの物件は最低でも10万以上の家賃…。
困っていた時に、一件の不動産屋さんを見つけました。そこは、小さな不動産屋さん。扱っている物件の半分くらいは近隣の駐車場、残りは木造アパートと借家、物件情報は全て手書きという、小さなお店でした。
そこで、私達は家賃6万円の借家を紹介してもらいました。
今でも覚えています。
JR沿線の各駅停車の電車しか止まらない駅まで徒歩8分、築年数不明の木造平屋一戸建て。
玄関を開けると、そこは玄関から家の奥まで続く多分おくどさんがあったのであろう、という事が容易に想像できる、玄関兼キッチンの土間。
その土間に沿って廊下と呼ぶには申し訳ないくらいの板張りの段。
そして、その板の段に沿って並ぶ3部屋の襖で区切られた和室。
土間の奥には後から付けられたであろう、トイレとお風呂、そして、一坪もない奥まった庭…。
あまりの古さと狭さに驚きながらも、それはそれで楽しいかな…?これが京都の町家か…と言うのが第一印象でした。それでも、ここなら猫が飼えるかも…。と思う私達に、
「ここなら大家さんがこの物件の近くに住んでいて、昔からの付き合いだから、猫を飼ってもいいか聞いてあげる、多分大丈夫だと思うよ。」
と不動産屋のおじいさんに言われ、すっかりそこでの生活を想像していたのですが…。
断られました、契約直前に。 やっぱりペットは駄目だ、と。
その後、何件か他の物件をあたりましたが、どれもペットで断られ、結局分譲マンションの個人オーナーさんが貸し出している部屋を借りたのですが、オーナーさんが出してきた条件では、ペットOKだったのに、マンション自体は本当はペット不可だったのです。それを知らされたのは入居後…。
そこに住んでいた時は、本当に肩身が狭かったです。
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