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3Dプリンター建築住宅2026!建築家の為の3Dプリンター住宅トップ5

3D PRINTED HOUSE / FUTURE CONSTRUCTION

3Dプリンター住宅はどこまで進んだ?
日本と海外の建築事例・メリット・今後を解説

3Dプリンターで住宅をつくる技術は、
かつての実験的な建築技術から、
実際の住宅・駅舎・建築物へ活用される段階へ進んでいます。
2026年8月現在の日本国内の動向と、
ベルギーで建設された2階建て3Dプリンター建築の事例をもとに、
この技術の特徴と今後の可能性を解説します。

3Dプリンター住宅
3Dプリンター建築
未来の住宅
建設技術

3Dプリンター住宅と建築技術のイメージ

建物を3Dプリンターでつくる。
数年前までは未来の建築技術という印象が強かった方法ですが、
現在では国内外で実際の建物が施工されています。

建設用3Dプリンターでは、
デジタルデータをもとにセメント系材料などを
一層ずつ積み重ねながら、
壁や型枠となる部材を造形していきます。

人手不足への対応、工期短縮、
型枠作業の削減、自由な形状の実現などが期待される一方、

「プリンターだけで住宅のすべてが完成する」
という単純な技術ではありません。

基礎、構造、設備、窓、屋根、電気、給排水など、
通常の建築工事と組み合わせながら建物を完成させるケースが一般的です。


POINT

3Dプリンター住宅は、

「家を丸ごとプリンターから出す技術」ではなく、
建築工程の一部をデジタル化・自動化し、
省人化や施工効率の向上を目指す建設技術

と考えると分かりやすいでしょう。

CONTENTS
この記事で分かること

  1. 01
    3Dプリンター住宅とは?

  2. 02
    日本でも3Dプリンター住宅は実用化されている

  3. 03
    3Dプリンター建築に期待されるメリット

  4. 04
    ベルギーの2階建て3Dプリンター建築

  5. 05
    「3倍強い」「60%削減」の意味

  6. 06
    日本で建築する場合の法規・技術基準

  7. 07
    3Dプリンター建築は今後どう使われる?

01

WHAT IS 3D PRINTING

3Dプリンター住宅とは?

3Dプリンター住宅とは、
建設用3Dプリンターを利用して、
建物の壁や構造の一部などを造形する建築方法です。

一般的な3Dプリンターと同じように、
あらかじめ作成した3次元の設計データをもとに、
ノズルから材料を押し出しながら
一層ずつ積み重ねて形をつくります。

01
3Dデータを作成

建物の形状をデジタルデータとして設計します。

02
材料を積層

セメント系材料などをノズルから押し出して
一層ずつ造形します。

03
壁・部材を形成

設計データに合わせて、
曲面を含むさまざまな形状を形成できます。

04
他工事と組み合わせる

基礎、構造補強、窓、設備、内装などを施工して
建物として完成させます。

旧記事で紹介していた3Dプリンター住宅の動画

3Dプリンター住宅のさまざまな事例を紹介した
旧記事掲載の動画はこちらです。


3Dプリンター住宅トップ5の動画を見る

IMPORTANT

動画は過去に公開された内容です。
3Dプリンター建築は技術開発が進んでいるため、
現在の技術水準や法制度とは異なる部分があります。

02

JAPAN UPDATE

日本でも3Dプリンター住宅は実用化の段階へ進んでいます

旧記事を公開した2020年当時は、
日本国内では3Dプリンター住宅の
実証・研究段階という印象が強い状況でした。

しかし、その後国内でも実際の建築が進んでいます。

国土交通省の「国土交通白書2024」では、
セレンディクス株式会社による3Dプリンター住宅が紹介されています。

2022
serendix10

愛知県小牧市で日本初の3Dプリンター住宅として施工。
国土交通省によると施工時間は23時間12分でした。

2023
serendix50

2人世帯を想定した約50㎡の
3Dプリンター住宅が竣工しました。

2024
住宅の販売事例

石川県珠洲市では
2人世帯向け住宅の建築事例も生まれています。

2025
住宅以外にも活用

JR紀勢本線・初島駅では、
3Dプリンターで造形した部材を使用した駅舎が建設されました。

さらにセレンディクスは2026年6月、
3Dプリンター建築事業について
研究開発段階から
量産フェーズへ移行した
と発表しています。

IMPORTANT

これは、

日本の一般住宅がすでに3Dプリンター住宅へ
全面的に置き換わっているという意味ではありません。

一般的な木造住宅や鉄骨・RC住宅と比べれば、
施工事例や対応企業はまだ限られています。


国土交通省「3Dプリンタ技術による住宅建築の省人化・省力化」

03

BENEFITS

3Dプリンター建築に期待されるメリット

建設用3Dプリンターが注目される理由は、
単に「珍しい建物をつくれるから」ではありません。

建設業界が抱える
人手不足や生産性向上などの課題に対しても、
新しい施工方法として期待されています。

01
省人化

壁などの造形工程を自動化することで、
現場作業を減らせる可能性があります。

02
工期短縮

デジタルデータを利用して連続的に造形することで、
工程を短縮できる可能性があります。

03
型枠の削減

工法によっては、
従来のコンクリート工事で必要な
型枠作業を削減できます。

04
自由な形状

曲線や複雑な形状など、
従来工法では施工に手間がかかるデザインも
造形しやすくなります。

05
材料の最適化

必要な場所へ必要な量の材料を配置することで、
材料使用量の最適化が期待されています。

06
デジタル施工

設計データと製造工程を連携できることも
大きな特徴です。


POINT

国土交通省も、
建設用3Dプリンターについて

省人化・工期短縮などの生産性向上が期待できる技術

として技術基準や活用方法の整備を進めています。

04

EUROPE CASE

ベルギーで建てられた2階建て3Dプリンター建築

海外で早くから注目された事例の一つが、
ベルギー・ウェスターロにある
建設技術拠点「Kamp C」の3Dプリンター建築です。

ベルギーKamp Cで建設された2階建て3Dプリンター建築

Kamp Cによると、
建物は
2階建て・床面積約90㎡・高さ約8m
で、固定式の大型3Dコンクリートプリンターを使用して
建物の外殻を現地で一体的に造形しました。

当時、
2階建て規模の建物を固定式プリンターで
現場造形したことが大きな注目を集めました。

01
2階建て

一般的な小屋ではなく、
2層の建物として造形されています。

02
約90㎡

小型実験棟よりも大きな
住宅程度の床面積を持つ建物です。

03
現場で造形

工場で分割して出力するだけでなく、
現場に設置された固定式プリンターを使用しました。

04
曲面にも対応

オーバーハングや曲線壁など、
3Dプリントならではの形状も試されています。

Kamp Cの3Dプリンター建築外観

Kamp Cの3Dプリンター建築動画


ヨーロッパの3Dプリンター建築動画を見る

現在この建物は、
デモンストレーション期間を経て
建設会社のオフィスとして利用されています。


Kamp C公式「3D house」

05

PERFORMANCE

「3倍強い」「60%削減」は何を意味している?

旧記事では、
Kamp Cの建物について
「3Dプリンター住宅は3倍強い」と紹介していました。

しかし、より正確には、
Kamp Cが説明しているのは

使用した材料の圧縮強度が、
従来のクイックビルドレンガと比べて約3倍だった

という内容です。

IMPORTANT


「3Dプリンター住宅なら建物全体の耐震性や耐久性が
一般住宅の3倍になる」
という意味ではありません。

建物全体の安全性能は、
構造方法、材料、設計、施工条件などを含めて評価する必要があります。

Kamp Cでは、
型枠が不要になることで
材料・時間・費用を約60%削減できる可能性についても
当時の実証結果として説明しています。

また、将来的には
建物を2日程度で印刷できる可能性があるとしていますが、
この実証建物については、
実際の印刷日数を合計すると
約3週間かかったと公表されています。

そのため、

「3Dプリンターならどんな住宅でも2日で完成する」
と考えるのは正確ではありません。

3Dプリンターでの造形時間と、
基礎・設備・建具・内装・屋根などを含めた
建物全体の完成工期は分けて考える必要があります。

06

BUILDING REGULATION

日本で3Dプリンター住宅を建てる場合の法規・技術基準

2026年8月現在
日本で3Dプリンターを使用して建築物をつくる場合も、
建築基準法などの関係法令に適合する必要があります。

「3Dプリンターでつくる建物だから
建築確認や構造基準の対象外になる」
ということではありません。

3Dプリンターで使用する材料や構造方法が、
建築基準法で一般的に想定されていないものである場合には、
大臣認定などの手続きが関係することがあります。

IMPORTANT

国土交通省では、
建設用3Dプリンターなど
技術的知見がまだ一般化していない新材料・新工法について、

建築基準法に基づく認定制度の活用や
技術基準の整備

を進めています。

さらに2026年6月には、
「積層造形型枠一体型壁式鉄筋コンクリート造」に関する
安全上必要な技術基準を定める告示が制定されました。

これは、
3Dプリンターで造形した部分を利用する建築方法について、
日本国内での活用を進めるための
技術基準整備が進んでいることを示す動きの一つです。

01

使用する材料

建築基準法上どのように扱われる材料なのかを確認します。

02

構造方法

3Dプリント部分を構造体・型枠・仕上げの
どの部分として使用するのか確認します。

03

建築確認

通常の建築物と同様に、
計画内容に応じた法的手続きを確認します。

04

構造安全性

地震や風などに対する
建物全体の構造安全性を確認する必要があります。


国土交通省「新材料・新工法の利用促進」

07

FUTURE POSSIBILITIES

3Dプリンター建築は今後どのように使われる?

3Dプリンター建築の用途は、
一般住宅だけに限られていません。

技術が進歩し、
材料・構造・施工方法の基準が整備されていけば、
さまざまな建築分野で活用される可能性があります。

01
一般住宅

省人化や短工期を活かした
新しい住宅建築への活用が考えられます。

02
小規模建築

店舗、小屋、事務所、
コンパクトな施設などへの活用も考えられます。

03
公共・インフラ施設

日本では3Dプリンターで造形した部材を使用した
駅舎などの施工事例も生まれています。

04
災害復興

短期間で建築部材を製造できる特性から、
災害後の住宅・施設再建への活用も期待されています。

災害時の住宅への活用にも期待

日本は地震や豪雨などの自然災害が多い国です。
災害によって多くの住宅が失われた場合、
短期間で建築物を供給できる技術には大きな可能性があります。

国土交通省の白書でも、
3Dプリンター住宅について、
大規模災害時の簡易住宅を短期間で供給する技術として
将来的な活用可能性が示されています。


POINT

3Dプリンター建築の本当の価値は、

「何時間で家がつくれるか」だけではなく、
人手不足・施工効率・設計自由度・災害対応など、
建設業が抱える課題をどう解決できるか

にあります。

08

SUMMARY

3Dプリンター住宅は
実験から社会実装へ進み始めています

2020年頃は、
日本の3Dプリンター住宅は
実験・研究段階という印象が強い技術でした。

しかし現在では、
日本国内でも3Dプリンター住宅の施工・販売事例が生まれ、
住宅だけでなく駅舎などへの活用も始まっています。

一方で、
3Dプリンターだけで住宅のすべてが完成するわけではなく、
構造、設備、基礎、建具、内装など
多くの工事と組み合わせて建物を完成させます。

また、日本で実際に建築するためには、

建築基準法に適合した材料・構造・設計・施工方法

が必要です。

3Dプリンター建築は、
従来工法をすべて置き換える技術というより、
建設の一部を自動化し、
人手不足や工期、設計自由度などの課題を改善する
新しい建築手法として今後の発展が期待されます。

KUUKAN DESIGN 8

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株式会社 空間デザインエイトでは、
新しい建築技術にも注目しながら、
京都で住宅・店舗・事務所などの
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建物は新しい工法を採用することだけが目的ではありません。
土地、用途、ご予算、デザイン、
メンテナンス性などを考えながら、
実際に長く使える建物を計画することが重要です。