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東山区カフェ「Berry Button」様の厨房防火壁工事

カフェ「Berry Button」様の厨房防火壁工事です。
火を扱う店舗は特殊建築物にあたり、 万が一火災が発生した際にその被害を最小限にとどめるため、内装で使用する素材などに細かな決まりがあります。

飲食店では、1.2m以上の高さがある天井や壁が対象になります。
床は内装制限の対象外となっていますが、それは火が上に燃え広がる性質があるからです。
内装制限は、建築基準法第35条の2、建築基準法施行令第128条の3の2から第129条により定められていて、建物内で火災が発生した際に、建物内部の延焼を防ぐことを目的としています。

実は、火を使う店舗なら防火壁を作れば良いという単純なものではないのですよ。
消防法施行令で規定される主な項目は次の通りです。
消防法だけでも

防火管理(消防法令8条)
防炎規則(消防法令8条の3)
火気使用設備規則(消防法令9条)
消火器具(消防法例10条)
屋内消火栓設備(消防法令11条)
スプリンクラー設備(消防法令12条)
水噴霧消火設備等(消防法令13条~18条)
屋外消火栓設備(消防法令19条)
動力消防ポンプ設備(消防法令20条)
自動火災報知設備(消防法令21条)
非常警報設備等(消防法例21条)
漏電火災警報器(消防法令22条)
避難器具(消防法令25条)
誘導灯・誘導表式(消防法令26条)
消防用水(消防法令27条)
排煙設備(消防法令28条)
運結散水設備(消防法令28条の2)
運結送水管(消防法令29条)
非常用コンセント(消防法令29条の2)

上記の法律を全てクリアしないと飲食店は開業出来ません。
私たちはプロですから、大体の事は頭に入っていますし、微妙な部分は消防署に聞いて解決出来ます。

更には、内装制限の対応に欠かせないのが「難燃材料」「準不燃材料」「不燃材料」の3つの材料です。
どの部分で、どの材料を使うのかによって法令が守られます。

また、消防法だけではありません。
建築基準法があります。

1.2m以上の高さがある天井や壁
耐火建築物の場合、3階以上の床面積の合計が1000㎡以上
準耐火建築物の場合、2階以上の床面積の合計が500㎡以上
それ以外の建物は床面積の合計が200㎡以上
階数が3以上で延べ面積が500㎡を超えるもの
階数が2で延べ面積が1,000㎡を超えるもの
階数が1で延べ面積が3,000㎡を超えるもの
住宅以外の建築物の火を使う設備を設けたもの
床面積が50㎡を超える居室で窓等開放できる部分(天井から下方80cm以内の部分に限る)の面積の合計が床面積の1/50未満のもの
温湿度調整を必要とする作業室等(法第28条第1項)

これらの全てをクリアしないと飲食店のオープンは出来ません。
内装制限の基準をクリアしていない店舗は、建築基準法違反となり、罰せられます。

構造用合板の上にモルタルを塗り、消防法・建築基準法、共に法律を全てクリアしています。

何気に「厨房を作る」と言っても簡単ではなく、工事店が設備、大工、左官、床などの職人さんを手配し、材料屋さんに、その店舗の防火対象物に合う材料を選び、必要な数量を計算して、消防局に書類提出、消防局員の下見、検査、建築基準局の下見、検査、書類申請などをクリアして厨房の壁や天井、床が出来上がる訳です。
実は、後ろで色々な苦労があるのですよ。(^^)