京都市内の幼稚園の講堂の床張替え工事をさせていただいています。
床がぶよぶよで修理工事(床下地の腐食)
幼稚園の講堂(お遊戯室)の床が、ぶよぶよするという事でお問合せをいただき、床の張替え工事をさせていただく事になりました。
床下調査を行うと、湿気により床材が老化しており、根太および床下地材が腐っています。
床を切り取ると、床下の湿気が非常に多かった為に腐っていました。
床下の土壌も湿度が高いようです。
床下に湿気が非常に多かった為に腐ってきていたので調湿の工事の為に、床下調湿剤を敷き詰めます。
床下調湿剤とは、床下空間の湿度の変化に応じて湿気を吸ったり放出したりと“呼吸”をくり返しながら調湿を行います。
この呼吸により、自ら調湿能力を再生しますので、半永久的に効果は継続します。
電気エネルギーに頼らずに自然な調湿を行う調湿剤は、人にも環境にもやさしいのです。
床の傷んでいる部分の根太、コンパネを補修して、更に、上から全面にコンパネを増し張りします。
約100㎡の床下地の補修が終わりました。
この後、長尺シートで仕上げていきます。
工事のついでに、鉄骨の錆びている部分の塗装も行いました。
ドア枠周りの鉄骨を白く塗装しました。
床がぶよぶよ!修理はどうする?
築年数が経過すると「床がぶよぶよする」といった症状が出ることがあります。
床がぶよぶよするといっても、考えられる原因は大きく分けて4つあります。
- ・床材の劣化
・接着剤の劣化
・基礎部分の劣化
・地盤の問題
では、1つずつ詳しく見ていきましょう。
接着剤の劣化
クッションフロアなど、床にシート状の材料が貼られている場合であれば、接着剤の劣化が考えられます。湿気で接着力が弱まることもあります。
クッションフロアにも寿命がありますので、10年ほど経過しているようなら、張替え修理を検討してください。
床材の劣化
フローリングなど板材を使用している場合は、その板材自体が湿気を含むことなどが原因で劣化、ぶよぶよしてくることがあります。
傷んでいるのが床材だけであれば、修理は床材の交換のみで対応可能です。
基礎部分の劣化
床の表面だけの問題でぶよぶよしているだけなら、修理としては比較的簡単なのですが、床の下地や基礎が原因となっている場合は修理もやや大掛かりになるでしょう。
基礎部分といっても、床の下地部分やそれを支える木材なのか、それともさらにその下を支えている床束や束石など土台の劣化なのか、傷みのある個所によって修理内容も大きく変わります。
基礎の木材は、経年劣化だけでなく、水がかかりやすい場所や漏水による影響、湿度が高い環境などでは、腐食しやすいもの。
湿気が多いと、シロアリのリスクも高まります。
束石としてコンクリートが使われている建物も多いですが、経年劣化の他、土壌の酸性が強く、それが原因で脆くなる場合も。コンクリートが崩れてしまえば、土台としての機能も果たせなくなります。
木材にもコンクリートにも寿命があり、劣化が進めば交換修理が必要です。
地盤の問題
建物の基礎部分には問題がないのに、地盤の問題で床がぶよぶよになるケースも考えられます。
例えば、地震などで発生する液状化や地盤沈下など。
これに該当する場合は、残念ながら簡単な修理で対処することは難しいでしょう。
床の湿気対策
床がぶよぶよになる原因としては、湿気や水分によるものが多く見られます。
床下の環境が悪いと建物全体に悪影響を与えてしまうので、日頃からの防湿対策などが必要です。
異常があるのに放置していると劣化が進み、床がぶよぶよするだけでなく、見えない部分でシロアリが発生したり、基礎が腐ってしまったりといった深刻な状況になることもあります。
今回紹介した工事では、湿気で床の基礎部分も腐食が進んでいたので、床下の湿気を自然に調節してくれる調湿材を入れ、根太や床下地も交換しました。
大掛かりな工事になると修理コストも大きくなってしまうので、気になる症状があれば、早めにご相談ください。